うれしょん

犬のみなさんはうれしいときにおしっこするそうですね。すごい。これをうれしょんと言います。日常の様々なシーンにうれしょんを適用したい。

東大合格の発表日、震える手で受験票を握り締める受験生。息を飲んで見つめる掲示板。あった! (シャー)


早速携帯で母親に報告。電話の向こうの母親。やった! やったね○○ちゃん! (シャー!)


母親はメールで父親に報告。会議中の父親はちらりとメールを確認。ほっと胸をなでおろす父親。(チロチロ) 周囲もその様子に事態を察し、もらいしょん。(チョロチョロチョロ)


受験生は、ラグビー部に胴上げされている間もうれしょんがとまらない。わっしょいわっしょい! ラグビー部たちもうれしょんちらほら。わっしょいわっしょい! うれしょんわっしょい!(ジョー!)


冷静に見つめる犬。

監督: カット! だめだだめだ! 何度言ったらわかるんだ!
女優: すいません…。
アシスタント: 休憩はいりまーす!
監督: ちくしょう!


(休憩室で泣いている女優。監督がふらりと部屋に入ってくる)


監督: 世間のやつはお前をぽっと出のアイドルだと思っているだろうな。
女優: ?
監督: でも、俺はお前を女優だと思っている。確かに今はまだ卵だが、お前には天性のセンスがある。生まれながらにして女優の素質を持っている。だからこそお前には妥協してほしくないんだ。
女優: 私、ずっと監督に嫌われているんだと思ってました。アイドルが女優の真似事をして迷惑だと思われてるんじゃないかって…。監督がそんな風に思ってくださってたなんて、全然知らなかった!
監督: さっきの演技、お前らしさがなかったぞ。お前の良さは笑顔だ。別れのシーンで泣ける女優なんてたくさんいるだろう。別れるけどうれしい! うれしいけど別れる! お前にしかできない演技を見せてみろよ!
女優: 監督…!(チョロチョロ)
監督: それだ! それを忘れるな! 本番行くぞ!
女優: はい!(ジョビジョバー!)


あんまり日常じゃない。