アラスカ日記10(たぶん)

スーパーマーケットを出るとおじいさんが待っていました。おじいさんは待ちくたびれた様子で犬のお尻をなでていました。犬は満更でもなさそうでした。豹のことを話すとおじいさんは納得がいった様子で、あのスーパーマーケットは何かを隠していると言いました。おじいさんと犬と話し合った結果、夜になってからさっきのスーパーマーケットにもう一度行ってみることにしました。

おじいさんと犬は夜を待つ間、飲み水を確保しにいくといってどこかへ出かけました。自分は夜まで特にすることがないので、車に向かってイェーイと言いながら親指を立てる遊びをしました。アラスカの運転手はみんなノリが良く、こちらが親指を立てるとより一層速度を上げて走り去りました。日も暮れかけ、満足したのでそろそろやめようと思った頃、一台のトラックが止まりました。トラックの運転手は高圧的にどこまでだと言いました。自分は何がどこまでなのか意味がわからなかったので、とっさにアラスカと応えてしまいました。運転手は仏頂面で早く乗れと言いました。自分は恐かったので逆らわないようにしようと思い、素直にトラックに乗りました。トラックの助手席はふかふかしていました。