まいちゃん

「あ、あの、わ、わたく、わたし、動物園ってこ、こどものころにい、っかいしか来たことなくて、そ、それも、とのが、あ、ちが、だんせい、あ、男の人と二人っきりとか、そういうの、ぜんぜ、ごっくん、んなくて、ゆ、夢だったんです。ああっ、そこまでではないんですけど、夢みたいなっていうか、それでご、ごはn、おべん、やだ、おべんとうとかつくって二人で、た、食べたりしたらいいか、へへ、いいかなって、思ったりとか、あ、いや、ならぜんぜんいいっていうか、とりあえずつくろうと思って、おに、えーとやっぱりおにぎりとか、おにぎりって言いますよね、おむ、おむすび?おにぎり?どっちでもいいんですけど、つくりたくて、あ、ちが、わた、わちしがつくりたいだけなのでぜんぜん、気に、とか、なさらず、それでわたしつくったことなくて、そのなんとやらを、ぜんぜんなくて、お、お母さんに、聞いたら、お米をにぎるとか聞いて、にぎるとかにぎらないとか、あ、あの、手づくりがいいと思ったんです。それでう、うちにはお米がなかったのでちょっと買い、買いにスーパーに、あ、スーパーっていっても、あ、別にそれはいいんですけど、でも売ってる、お米ってわたしがつくったんじゃないから、て、手づくりとはほ、ほど遠いとか、あの、すいません、思っちゃって、たんぼ、お、お米ってしょく、う、わたしが植えればいいんだって思って、そのな、なえ?を植えてたんですけど、こ、この植えてるなえ?はわたしがつくったんじゃないって、すごく落ち込んで、こんなのぜんぜん手づくりじゃないし、わ、わたしには到底むりだと思ったんで、すけど、い、あの、くみかえ、遺伝子を組み替えちゃえばいいじゃないってお、思って、く、組み替えてみて、あの、愕然と、したんですけど、おにぎりを考えたのはわたしじゃないんですよ、ね。だから、だから、おにぎり?じたい手づくりじゃないし、わ、わたしは、お父さんとお母さんの手づくりなので、っていうか、あの、おべんとう、すみませんでした!」